私たちは、すべてのステークホルダー(住民・生産者・事業者・行政・学界)の、様々な協働(プロジェクト)によって、生活再建と農業所得倍増を実現するため、これまで課題要因として捉えられてきた地理的・気象的条件等を、他の地域にはない優位性として捉え、古くから自然と共生してきた伝統的な食と暮しや文化、生活のあり方などを見直すことで地域の活力を再生し、今まで試みられてこなかった様々な取組みを通じて佐久地域の第一次・第三次産業の振興を図り、地域社会の利益の増進を目的としています。
当法人は、その目的に資するため、次の事業を行います。
農山村及び中山間地域の振興を図る活動
“共助”のチームを構成し、農産品のブランド化にチャレンジ。
目的は「生産者さんの収入増」です!!
私たちの地域に限らず、日本の農業従事者の平均年齢の7割は高齢者(65歳以上)で、耕作放棄地は年々拡大。食料自給率が40%を切っている…。農林水産省の調べによると2021年の全国の農家平均年齢は約68歳で、毎年上昇傾向にあります。(極端に言えば、10年前の平均年齢は58歳、10年後の平均年齢は78歳…。)
このままでは国内の中山間地域はどこも「座して死を待つ」状態。
中山間地域の再生には、やはり第一次産業の振興が“肝”になります。例えばバラエティに富んだ地域資源を「宝」として活用することができるなら、経営規模の拡大だけに頼らない収益力のある農業を実現できる可能性を秘めています。今必要なのは、生産者が誇りを持って農業に取り組める環境と、農産品への正当な価格の評価。
個人のパフォーマンスが高く、優れた農産品を作っている方は地域にも点在しています。しかしやはり「点」。
私たちは、いくつかの点を線で結び、地域という面で取り組む“共助”のチームを構成し、農産品のブランド化にチャレンジしています。
得意な人が得意な分野を担当し、それぞれが専門業務を提供しあうチームがこのプロジェクトの基本。そして、目的はもちろん「生産者さんの収入増」です!!
保健、医療又は福祉の増進を図る活動
食生活に限らず生活習慣も全国に発信
健康・長寿の「長野モデル」を全国に
長野県は医療費が全国47都道府県中44位(厚生労働省「医療費地域差分析」令和4年(2022)度調査/年齢調整後)とかなり低く、さらに都道府県別平均長寿(厚生労働省「令和2年都道府県別生命表の概況」)で男性2位(82.68)、女性4位(88.23)と近年は常にベスト5内を維持しています。
長野県はかつて、脳血管疾患による死亡率が非常に高く問題視されていました。そんな中、昭和20年(1945)年3月に長野県臼田町(H19年佐久市と合併)の佐久病院に赴任した若月俊一医師が始めた「県民減塩運動」により、県民をあげて食生活の改善に取り組んだ結果、今では全国有数のご長寿県となったといわれています。この事例は「長野モデル」といわれ、予防医療の観点からも非常に注目されています。
私たちは、食生活に限らず生活習慣も日本全国に広め、健康・長寿に寄与できる活動を目指します。
白澤卓二医師著「長寿県長野の秘密」(しなのき書房)の中に、興味深い記述があります。
○昭和20年に長野県臼田町(H19年佐久市と合併)の佐久病院に赴任した若月俊一医師が「予防医学」の考え方を広めた。
○長野にある農地はほとんどが標高300m以上に位置する。(若月医師が赴任した佐久・南佐久地域は600m以上)必然的に、平地よりも気圧は低くなる。
○気圧の低いところでは、肺の中の酸素分圧が低くなり、血液中の酸素濃度が下がる。すると、全身の細胞への酸素供給量も低下。すると、ミトコンドリアは少ない酸素で効率的にエネルギーを生成しようと、活性を上げる。これは、陸上選手が行う高地トレーニングと同じ理論。
○高山村や茅野市、佐久市など多くの市町村では、冬の冷え込みが厳しいだけでなく、一日単位で見ても、昼夜の温度差がかなりあります。これが、野菜などの植物を強くするんです。過酷な環境で栽培された植物ほど、抗酸化作用や免疫力を高める栄養素・フィトケミカルをより多く含んでいます。代表的なものには、ポリフェノールやカロテンなど。つまり、厳しい環境で育った野菜のほうが栄養価が高いのです。
○長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子は、カロリー制限やポリフェノールの一種・レスベラトロールで活性化することがわかってきたのですが、長野では野菜中心の食事をゆっくり食べるため、カロリーが低くても満足できる食生活が浸透しています。さらに、長野で多く穫れるぶどうの皮にはポリフェノールが多く含まれています。果物を皮ごと食べることはアンチエイジングには最適なのです。
つまり野菜を選ぶときには、寒暖差の大きい地域で育ったものを選ぶとより良いということ。
他にもエゴマの効能や生活の中で浴びる紫外線の量(佐久地域は、国内に誇る晴天率の高い地域です)、発酵食品の味噌を食べる習慣にも触れています。
食べてもらう=買ってもらう
「食品生産メーカー」にバージョンアップ
マーケティングを学ぶ
農業に限らずあらゆるサービスは「顧客」がいて初めて価値が生まれます。最終目標が「収穫・出荷する」ことではなく「食べてもらう=買ってもらう」ことになっている生産者さんは、常に消費者のニーズを引き出す工夫をし、「おいしく食べてもらう」にはどうしたらいいかを考えることができます。
これまでの農業は、言われたものをつくり、言われた通りの価格で買ってもらい、儲けは気にせずとりあえず先祖伝来の土地を守り、物をつくるという受け身の産業でした。農協様々で、疑う事なくひたすら作業するしか方法がなかったとも言えます。その方法でも食糧難に応えていた頃は儲けも出てよかった時代もありました。しかし、今後も将来にわたって農業を続け、子に孫に伝え残すことを考えると、今までの方法では限界に達しています。
「手塩にかけて最高の農産品を作っても、高く買ってもらえない。」「我家は農地も少ないし、量も出せない。」「子供には農業を継がせたくない。」そんな環境の中で、意欲的な生産者が育つはずがありません。
私たちが目指すのは、農業と流通・加工そして飲食との連携、すなわち「農と食」の統合・連携です。生産者全てが「下請け家内工業」から「食品生産メーカー」にバージョンアップすることをサポートします。
消費者に米・野菜を届ける。蕎麦粉を出荷するのではなく、生そばに加工して売る。作った農産品やジビエを扱う地元の「地産地消」のレストランを増やし、名産品に育て上げ観光客に提供する。
チャレンジを繰り返し、依存や保護の中から脱却することが、生産者の自立のひとつのカギとなります。インターネット・広報誌・イベントなどの活動を通じ、食育に関する情報を発信します。また、生産者がパソコン等で情報を管理・発信し、活用できる学習会を通じ、情報化社会の発展を図る活動を定期的に行います。
耕作放棄地の復旧及び維持管理
美しい中山間地域の景観保全、農業用水などの整備
地域資源として次世代に継承
農業は、食料を供給する役割だけでなく、その生産活動を通じた郷土の保全、水源のかん養(水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること)、多様な生物を育む自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承など様々な役割を有しており、これらの活動による効果は、地域住民をはじめ国民全体が享受し得るものです。
これら地域資源は、農家を主体とする集落の共同作業等を通じて一体的に維持保全が図られてきましたが、農業集落の構造的な変化に伴い、その維持保全が困難となってきています。
私たちは歴史や伝統ある営農環境はもちろん、耕作放棄地の復旧及び維持管理、害獣被害対策や農地・農業用水などの整備により、協働力を育みながら美しい農村景観を形成し、その質を高め将来にわたり保全していくための対策を施しながら地域の振興と中山間地域の環境保全に寄与していきます。さらに地域資源として次世代に継承していくことが重要と考えています。
第一次産業の復活=地域経済の好循環
人口の流出に歯止めをかけ、且つ増加を目指します。
「食える農業」にチャレンジ
中山間地域にとって、基幹産業である第一次産業を復活させることが、経済の好循環に繋がります。就農者の所得が増える事により人口の流出に歯止めをかけ、且つ増加を目指します。人口が増えれば第三次産業も潤い、街に活気が戻ります。
全国共通の課題として、中山間地域では少子高齢化や過疎化の急激な進行等により活力が低下する中、地域が活力を取り戻し、農業の明るい未来を切り拓くのは、地地域農業を支える生産者であると考えています。
他力本願の改善策を待っている時間や体力は、農家にはもう残っていません。農家、住民、行政が一体となって立ち上がれば、その地域だけでも確実に変わります。
「食える農業」になれば、後継者が戻り、育ちます。生活が成り立てば、家族が構成され子供達の賑やかな声が集落に響きます。おじいちゃんもおばあちゃんも孫やひ孫に囲まれて、先祖伝来の土地を見守りながら、余生を穏やかに過ごせます。そんな好循環の近未来を思い描きながら、経済の活性化を図る活動を通して第一次産業従事者の所得倍増を目指します。
生産者の意識が変われば、農業の未来が変わり、中山間地域の未来も変わります。私たちは、そんな未来を夢見ています。
グリーン・ツーリズム・体験学習
特色のある地域資源を活用した魅力ある交流体験プログラム
都市部との交流・共生
佐久地域は千曲川の最上流に位置し、北に浅間山、南に蓼科山、八ヶ岳を臨む豊かな自然に恵まれたエリアです。
甲武信岳の源流から流れ出した千曲川沿いに広がるこの地域は、国際保養地として名高い軽井沢をはじめ、八千穂高原や白駒池、松原湖などの多くの観光資源を有した観光リゾート地として親しまれてきました。
もともとの観光資源に恵まれた私たちの地域ですが、都市に住む方々は、農業・農村とのかかわりに関しても関心が高く、ゆとりや安らぎの享受、安全・新鮮でおいしい農産物の入手のほか、多様なニーズを有しています。
特色のある地域資源を活用した魅力ある交流体験プログラムを入れ込んだグリーン・ツーリズムや、ご家族に収穫の喜びや自然、食についての理解を深める体験学習等の活動にも積極的に取り組み、魅力ある地域の創造はもちろん、都市との交流・共生を図ります。
また、お子様の健全育成を図る活動を通じ、農業・農村の体験学習等を通じ、「いただきます」の真の意味を理解できるプログラムを提案していきます。
1.食や農をテーマにした体験学習会の開催
2.お子様や親子を対象にした食育学習会の開催
人材、知見、技術等をより広範に活用
自身が持つ知識と技術とネットワークを次世代に残す
新規就農者や研修生を積極的に育成
第一次産業は老若男女全てが力を合わせないと成り立ちません。必然的に男女共同参画社会の形成が図られます。
生産に限らず、六次産業化を目指すにあたり、共同作業は不可欠です。生産・加工・販売などの一連の作業を通じ、より効率的な農業を追求します。また、新規就農者や研修生を積極的に育成・受け入れできる態勢を整備します。
さらに、地域ブランドの育成や地域の課題を捉えた新ビジネスを展開するなど、活性化に向けた取組を進展させていくため、リーダーとなる人材の育成や確保、女性、高齢者も含め多様な人々が幅広く参画した共助のネットワークの構築が求められます。具体的には、都市と中山間地域の双方が有する人材、知見、技術等をより広範に活用していく必要があり、地域の活性化に向けて学会や行政、企業の有する人材・技術や退職者が現役時代に蓄積した知見等を、地域の再挑戦に必要な力として活用していく事が重要です。合い言葉は「自身が持つ知識と技術とネットワークを次世代に残す」。人材、知見、技術を投入し、新たな発想で商品開発を行うなど、地域活性化に向けた取り組みを行います。
「魅力ある農業、夢づくりへの挑戦。」それを具現化するのは、強い志を持った人々が立ち上がった地域にしかできません。その地域とは、都市部近郊ではなく中山間地域。限界集落などといわれ、今の中山間地の未来はとても暗い…。
中山間地の唯一最大の資源は農業。中山間地の未来を切り拓くためには、農業の収入の向上が必要不可欠です。
「やらざるを得ない」環境を持った地域にしか強い意志は育ちません。そんな共通の課題を抱える、他の地域で同様の活動、又は希望する団体とは積極的に交流し情報及びノウハウの提供を行います。